顔を洗う時、食事をする時、あるいは風が顔に当たった瞬間。顔面に「電気が走るような鋭い痛み」を感じることはありませんか?それは「三叉(さんさ)神経痛」かもしれません。 三叉神経痛は、脳から出る神経が血管などに圧迫されることで起こる非常に強い痛みが特徴です。病院ではお薬(抗てんかん薬など)による治療が一般的ですが、「薬の副作用が気になる」「薬を飲んでも痛みが残る」という理由で、2025年現在、鍼灸院を訪れる方が増えています。 鍼灸では、主に2つのアプローチで痛みを和らげます。 神経の興奮を鎮める:顔や首まわりのツボを優しく刺激することで、過敏になった神経の興奮を抑え、痛みの閾値(しきいち)を上げます。 血流障害の解消:顔の筋肉のこわばりを解き、血流を改善することで、神経周辺の環境を整えます。東経医学では「不通則痛(通じざれば則ち痛む)」と考え、滞った巡りをスムーズにします。 三叉神経痛の鍼灸は、非常に繊細な技術を要します。当院では、お一人おひとりの痛みの出方に合わせ、刺激の少ない極細の鍼を使用し、自律神経のバランスを整えながら全身のケアを行います。 顔の痛みは精神的なストレスも大きいものです。一人で耐えずに、東洋医学の力を借りてみませんか?「痛みのない日常」を一緒に取り戻していきましょう。
三叉神経痛は、わずかな刺激が激痛の引き金(トリガー)になるため、自宅ケアでは「刺激を最小限に抑えること」と「神経を穏やかに保つこと」が最優先です。日常生活で取り入れられるポイントをまとめます。 1. 物理的な刺激を徹底して避ける 三叉神経痛には、触れるだけで激痛が走る「トリガーポイント」が存在することが多いです。 洗顔・メイク・髭剃り:痛みが出る部位は無理に擦らず、可能な限り優しく行います。 食事の工夫:患部側で噛むのを避けたり、硬いものや極端に熱い・冷たいものを避けたりすることで、咀嚼による刺激を軽減します。 風よけ:冬場の冷たい風やエアコンの直風が顔に当たると、その刺激で発作が起きやすくなります。マスクやストールで顔を保護するのが有効です。 2. 「温める」ケアを基本にする 一般的に、慢性的な神経痛は患部を温めることで血行が改善し、痛みが緩和する傾向があります。 方法:蒸しタオルなどで首筋や肩まわりを温めると、顔への血流も良くなります。 注意:一部のケースでは温めると悪化する場合もあります。42度以下の心地よいと感じる温度で行い、もし違和感があればすぐに中止してください。 3. ツボへの「優しい」アプローチ 激痛がある時は患部を直接押してはいけません。離れた部位のツボを優しくケアしましょう。 合谷(ごうこく):手の甲、親指と人差し指の付け根の間にあるツボ。顔面の疾患に広く使われます。 翳風(えいふう):耳たぶの後ろにあるくぼみ。自律神経を整え、神経の興奮を和らげるとされています。 やり方:指でグイグイ押すのではなく、親指でじわーっと数秒当てる程度、あるいは「お灸(台座灸)」で温めるのがおすすめです。 4. 栄養と休息 ビタミンB12の摂取:神経の修復をサポートするビタミンB12(レバー、貝類、青魚など)を意識的に摂ることが推奨されます。 睡眠とストレス管理:疲労やストレスは神経を過敏にします。十分な睡眠を確保し、自律神経を落ち着かせることが、痛みの頻度を減らすことにつながります。 ※重要:一般的な鎮痛剤(ロキソニンなど)が効きにくいのも三叉神経痛の特徴です。自己判断で薬を増やさず、痛みが強い場合は必ず専門医(脳神経外科やペインクリニック)の診察を併せて受けてください。


